『フェル・アルム刻記』 単位について
時間について
フェル・アルムにおいて、一週間は七日、一ヶ月は四週間、一年は十二ヶ月で構成されている。
刻《こく》:
フェル・アルムでの時間の単位。一日を十六分割し、その一区切れを“刻”と呼ぶ。
(一日はおよそ二四時間に相当。よって、一刻はおよそ九十分ほど)
午前は八刻、午後は八刻に区切ることが出来るが、一日の始まり―一刻目が始まるのは、朝日が昇る頃(大体六時くらい)だ。ゆえに、午前中は前五刻までである。午後は、一日の終わりのときである後八刻まである。
残りの三刻は、真夜中から明け方までに相当する。しかし人々が寝静まり、暗闇が支配する時間帯であるので、生活の中では数えることはない。(この時間帯は“刻無き時”と呼ばれる)
長さの単位
フィーレ:
フェル・アルムにおける長さの単位。一フィーレは約四十五メートルである。
フィーレのほか、ラク、メグフィーレという単位がある。
一メグフィーレ=百フィーレ 一フィーレ=百ラク
このような単位を使用するようになった起源は、なぜか分からない。
タール
弦楽器。その形状はギターのよう。特殊加工された糸もしくは鉄を弦とするのが一般的だが、ハンゲという大魚の髭が、耐久性、音色の点からもっとも適する。
ティアー・ハーンの使っているタールは特殊なものだ。全体が太いネック部のような形状で、弦の数も十と、通常のタールの倍もある。
ガルディ
フェル・アルムでは、物の取引は貨幣にて行われている。ガルディは貨幣単位である。
貨幣形態は硬貨であり、カラファー銅山で産出した銅を鋳造し使用している。
五人構成の一般家庭の生活費は、一ヶ月におよそ二千ガルディほどかかる。